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第二夜「あいていた……」
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芳賀 概夢
俺は自分で言うのもなんだが、二枚目だ。
ニヒルな口許、きれながの目、高い鼻、細面の輪郭……どれをとっても一級品だ。
そして、ファッションセンスも悪くはない。
今は、広い肩幅にクリスチャン・ディオールのジャケットがかかり、長い足をトラサルディのジーンズが隠している。
上下とも白。その白が、人の波を渡っていく。
原宿、表参道を歩く俺に、熱い視線が刺さる。
男どもは、俺の恵まれた容姿に嫉妬していたようだ。
女どもは、俺の姿に憧れ、恋し、なかには欲情的な色まで見せている奴もいる。
時にはそんな女たちに、かるい流し目や、ウインクを送ってやった。それを受けた女どもは、顔を真っ赤にしてうつむき、顔を背ける。
俺は満足な気分を味わいながら、家にもどった。
そして、姿見に自分の姿をうつす。
やはり、かっこいい。
今はやりのヘアースタイルに、抜群の風貌をもつフェイス、広い胸板、引きしまった腹筋、そして……
だが、俺はそこまで自分の姿を確認して、顔が真っ青になった。
一気に大量の冷汗が俺をおそい、血のけが下がる。
後悔した。なんで気がつかなかったのだろう。
俺の唇がワナワナと震えながら言葉をやっと発する。
「チャ、チャックが……」
あいていたのである。

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| ページ名: | オリジナル小説/一般/Guymな話:第二夜 [ 送信した通知Ping(0) ] | |
| ページ作成: | ゲスト | - 2006/03/12 16:42:59 JST(983d) |
| 最終更新: | ゲスト | - 2006/03/12 16:42:59 JST(983d) |
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